グルメ
2023/06/16

トルコライスの由来とは。長崎名物なのになぜ「トルコ」?

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こんにちは、響です。
「トルコライス」を食べたり、名前を聞いたりしたことがありますでしょうか。
今回はちょっと美味しい話題についてお話しましょう。

トルコライスとは

トルコライスは、トルコ料理だと思われてしまうかもしれませんが、実は違います!

トルコライスとは長崎のご当地グルメで、ピラフ・スパゲッティ・トンカツをワンプレートに盛り付ける料理のこと。
カレー味のピラフとナポリタンのスパゲッティの上に、トンカツとデミグラスソースがかけられていることが多いです。
長崎市内の洋食店や喫茶店では、「トルコライス」のメニューをよく見かけます。

「トルコライス」の名前とその由来

トルコ料理ではないにも関わらず、料理の名前に「トルコ」が付いているのは気になりますね!
トルコライスの名前の由来には諸説ありますが、特によく知られている5つの説をご紹介します。

説①トルコ料理の「ピラヴ(pilav)」

最も有力な説によりますと、トルコライスとはピラフのことを指し、スパゲッティとトンカツは付け合わせだとされています。
日本語の「ピラフ」という言葉の語源は、トルコ料理の「ピラヴ(pilav)」だと言われています。

説②トリコロール

トルコライスという名前は、3つの色を示す「トリコロール」に由来するという説もあります。
ピラフ・スパゲッティ・トンカツの3つの味を盛り合わせた料理という意味で「トリコロール」と呼ばれていたのですが、徐々に変化して「トルコ」と言われ始めたと考えられています。

説③さまざまな国の料理があるから

中東のピラフ、イタリアのスパゲッティ、そして日本のトンカツと、トルコライスには色々な国の料理がお皿に乗っています。
多文化共生の国であるトルコに似ているため、トルコライスと呼ばれたという説もあります。

説④イタリアとインドを繋ぐ架け橋

イタリアを象徴するスパゲッティと、インドを象徴する黄色いサフランライス。
その上に乗っているトンカツが、まるでイタリアとインドを繋ぐ「架け橋」のように見えます。

地理で考えると、この2国の架け橋になるのは中間地点であるトルコという解釈から、トルコライスと名付けられたとも言われています。

説⑤お店の名前

トルコライスは、昭和28年頃「レストラントルコ」というお店が出していたメニューでした。
店名から「トルコライス」と呼ばれ始め、それから人気となり、他の店にも広がったという説もあります。

トルコライスは長崎だけ?


トルコライスは長崎の名物ですが、長崎以外の地域にもトルコライスがあります。

例えば、大阪のトルコライスはオムライスにひとくちカツを乗せて、デミグラスソースをかけます。
京都のトルコライスはケチャップライスにひとくちカツの卵とじを乗せて、デミグラスソースをかけます。
神戸のトルコライスは炒飯にカレールーを掛けて、生卵をトッピングします。
川崎のトルコライスはケチャップチキンライスでカツを挟み込みます。

トルコライスは、地域によって材料や味付けが変わるのですね!

トルコライスはトルコにあるか?

ではトルコライスは、トルコにもあるのでしょうか?… 答えは「ありません」!

トルコ人にとって、ライスとスパゲッティをワンプレートにして食べることは、考えられないほど珍しいです。
私もトルコ人ですが、トルコライスのことを初めて聞いたときは、「こんな料理トルコにはない!」と思って、びっくりしました。

また、トルコはイスラム教の国のため、豚肉を食べることが宗教的に禁じられています。
なので、トンカツを食べる文化もありません。

サフラン味の黄色いピラフはインドと同様に中近東・アラブ諸国にも人気で、トルコでも食べられていますが、カレー味のピラフはあまり見かけないですね。

要するに、トルコライスと言っても、トルコで食べられるチャンスはゼロに近いと思います。

トルコ料理「ピラヴ」とは?

トルコライスの語源とも言われているトルコ料理「ピラヴ」とは、どのようなものでしょうか。

一般的なピラヴは、バターライスのようなもので、他の材料が入っていません。しかし、豆、野菜、鶏肉などが入ったレシピもあります。
米をバターで少し炒めてから、水または出汁を入れて炊きます。

日本でよく食べられるチャーハンの場合は、既に炊いてある米を油で炒めますが、ピラヴは生米から炒めます。

今回は、「トルコライス」についてご紹介しました。
トルコ料理ではないのに名前に「トルコ」と付いているなんて、面白いですよね。

もし豚肉が入っていないトルコライスがあったら、トルコ人の知り合いに食べてもらって、反応を見てみてくださいね!
そしてトルコに来たら、「ピラヴ」もぜひ食べてみてください♪

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