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2023/09/04

トルコ地方の過去へのタイムマシン:アナトリア文明博物館

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トルコ地方の過去へのタイムマシン:アナトリア文明博物館

 皆様、こんにちは。
 今回は、トルコの首都アンカラにある必見の場所、 アナトリア文明博物館についてご紹介します。先史時代のアナトリアの様子、どんな文明が存在していたのかを一緒に見ていきましょう。

 

アナトリア文明博物館の一般情報

 アナトリア文明博物館は、アンカラ城の南東海岸に配置されました。
 クルシュンル・ハンとマフムトパシャ・ベデステンと呼ばれる、オスマン帝国時代の建物 2 棟に分けて遺物が展示されています。
 これらの2つの歴史的建造物は、メフメト征服王の治世中、つまり15世紀に建てられ、1800年代の火災後は使用されませんでした。 しかし、アタテュルク(トルコ共和国の建国者)の要請により、博物館として使えるよう、改造されました。
 クルシュンル・ハンには研究室、図書館、会議場、実験室があり、マフムトパシャ・ベデステンは展示場として使用されています。
 この世界的に有名な博物館は、1997年に68の美術館の中から選べられ、「欧州最優秀美術館賞」を受賞しています。
 トルコのアナトリア地域で、旧石器時代からローマ時代まで、幅広い時代からの遺物が発掘され、この博物館で展示されています。これにより、アナトリアの歴史の変化と文化を細かく見学できます。
 ホールには旧石器時代、銅器時代、古い青銅器時代、アッシリア貿易植民地時代、古いヒッタイトとヒッタイト帝国時代、フリュギア王国、後期ヒッタイト王国、ウラルトゥ王国があり、下のホールにはアンカラ時代と古典時代のセクションがあります。じゃ、この美しい博物館をちょっと見てみましょう!
 上のホールには旧石器時代、金石器時代、初期青銅器時代、アッシリアの貿易植民地時代、古ヒッタイト王国時代とヒッタイト帝国時代、フリギア王国時代、新ヒッタイト王国時代、ウラルトゥ王国時代の物が展示されています。
 下のホールの場合、古典時代の物が展示されています。
 博物館は時代ごとの部屋に分けられていますので、それらの部屋について簡単に説明します。

 

旧石器時代

 約250万年前に始まり、1万年前に終わりました。
 移動生活をしていた旧石器時代の人々は、辛い環境の中で生き続け、狩猟採集をしつつ定住する時期までさまざまな石器などを製作しました。
 旧石器時代の部屋では、燧石製(欠けた石器)を見ることができます。

 

新石器時代

 新石器時代の部屋では、紀元前8000年~5500年にさかのぼる、アナトリア地方南部にあるチャタルヒュユクの出土品が展示されています。
 この中では、地母神の像、陶器、骨で作った道具が見られます。更に、チャタルホユックから発掘された市計画のように見える地図もここにあります。

 

金石併用時代

人々は、石器と共に、金属と銅を利器として使用し始めた時代の金石併用時は、紀元前5500年から3000年まで続けました。ここでは、アナトリア地方の最古の集落から発掘された美しい模様の入れ物、装飾された銅の杖や金属と石の印章を見ることができます。

 

青銅器時代

 青銅器時代は、紀元前3000年~1950年の間に、アナトリア地方で暮らしていた人々が銅とスズの合金で青銅を発明し、主に青銅器をつくった時代でした。
 この部屋では、多くの集落から発掘された宗教的な儀式用、ネックレス、ブレスレット、クラウンやベルト、ピン、青銅のコレクション等、様々な発掘物が見学できます。

 

アッシリア・コロニー時代

紀元前1950年~1750年にて約200年続いたこの時代は、有史時代の始まりに当たる。
アナトリア最古の書物であるキュルテペ楔形文字、動物の形をした儀式用の器、楔形文字の青銅製の短剣、象牙の箱など、必見の作品です。
 

ヒッタイト


 アナトリア地方に存在していた文明、首都がハットゥシャであったヒッタイト人がつくった物がこの部屋で展示されています。詳しく言いますと、クズルウルマク川から発掘された紀元前2000年からの遺物です。
 神と女神の置物、ヒッタイトの王と女王の印章など、見る価値のある製作があります。
その中で、エジプトの女王ナプテラがヒッタイトの女王プドゥヘパに書いた友情の手紙は、当時、二つの政府間の事情を説明しているため、重要な遺物の一つとなっています。
 更に、「聖婚儀礼」が行われた時に使ったリレー府のある瓶も有名です。

 

フリュギア

何世紀にもわたってアナトリアで行われてきた作品の伝統の変化は、新しいコミュニティがアナトリアにやってきたことを示しています。
 フリュギアは紀元前1200年~700年に、中央アナトリア地方で暮らしていた文明。
大地母神キュベレの像、木製品、銅器、子供のおもちゃ、ガチョウの形をした鍋など、数や種類多くの遺物が見られます。

 

ウラルトゥ

 紀元前1200~600年にて、東アナトリア地方に存在していた文明であるウラルトゥ。建築や鉱業が優れたウラルトゥ人がつくった作品は、この部屋で展示されています。
 数少なく存在する楔形文字を使った契約や手紙も見られます。

 

石器展示ホール

 博物館の一部であるマフムトパシャ・ベデステンのビルでは、古ヒッタイトとヒッタイト帝国時代からの独特な石器が展示されています。ここしか見られない、石でつくられたものがたくさん!

 

ここまで来たら

 この博物館では、フリュギア、ウラルトゥ、ヒッタイト帝国時代の出土品と共に、ヘレニズム時、古代ローマ、ビザンティン帝国から残る金、銀、ガラス、青銅のコインなど、数切れない遺物が並んでいます。是非、ゆっくり時間をかけて廻ってみてください。
 せっかくの歴史旅ですので、この地域で訪問できるもう1つの博物館をおすすめします。「ラフミ・M・コチ博物館」でヴィンテージな車、電話、、タイプライター等のコレクションが展示されています。今回ももう少し近い過去への旅になるでしょう。
 歴史的建造物のアンド・カフェ(And Cafe)で 景色を眺めながら飲み物を楽しんで、朝食が食べられます。
 アナトリア文明博物館のバーチャルツアーもありますので、下記リンクから行った気分になれますよ!
→詳細はこちら

トゥーチェ・カラポラット

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