世界遺産のサフランボル-オスマン帝国の生活を感じられる町
サフランボルはトルコの有名な観光地の1つで、伝統的な建築、都市文化、ライフスタイル、地元の食べ物や自然の美しさを楽しめます。
モスク、市場、通り、歴史的な建物を通して、オスマン帝国時代の雰囲気を感じられるユニークな町です。
サフランボルの歴史
トルコの黒海沿岸の方に位置するサフランボルの歴史は、約紀元前3000年から始まったと言われています。
サフランボルはオスマン帝国の都市の1つで、現在も伝統的な建物や通りが残っています。
この町は11世紀〜13世紀に、貿易の中心地として発展しました。
シルクロードの中継地点でもあり、オスマン帝国時代には宿場町として栄えていました。
しかし、20世紀以降は町の人口が減り、かなり小さな田舎町になってしまいます。
交通技術の発展で電車が使われるようになりましたが、サフランボルは鉄道の路線から遠かったため、近代化を進めることができなったそうです。
最近では、伝統的な木造建築と古い町並みが注目を集めて、再び重要な観光地になりました。
サフランボルは、19世紀以前におけるオスマン帝国時代の町並みと木造建築を、ほぼそのまま保存しています。
町並みを保存するため、建物の建て替えなどを自由に行うことはできません。
このようにオスマン帝国時代の建築物が保護されてきたため、1994年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
町の特徴・建築
現在のサフランボルでは、古い建物をホテルやレストランへリフォームしています。
ただし、リフォームの際は建築様式の特徴をそのまま保存するよう規制がされています。
また、サフランボルの多くの宿泊施設やホテルはオスマン帝国様式でデザインされ、当時のままの建築が見られます。
その時代の伝統的な木造建築を見て楽しむだけではなく、そこに泊まって、オスマン帝国の日常生活を体験することもできます。
サフランボルは、背景が異なる3つの歴史的な地区で構成されています。
旧市街地区の「チャルシュ」、非イスラム教徒が住む「クランキョイ」、そしてブドウ園と大邸宅が集まる「バーラル」です。
クランキョイは非イスラム教徒の居住地のため、イスラム教徒が住む他の地区とは違い、現代のヨーロッパと似た石造の建築が見られます。
これらの建物の中にはお店もあり、職人や商人が店の上階に住んでいました。
町の文化と名産品
サフランボルの町並みを保存する運動は1980年代から始まり、政府は遺産を守るために、町を維持することを約束しました。
職人や商人は、リノベーションされた伝統的なお店で商売を行うことが奨励されました。
カフェやレストランでは、オスマン帝国時代の料理を食べることができます。
また、チョコレートやピスタチオ、クルミなどが入ったトルコの伝統的なお菓子「ロクム」も人気です。
サフランボルには、さまざまな味のロクムを買える専門店がたくさんあります。
さらに、地元のお母さんたちが生地から手作りした「ギョズレメ(トルコ風クレープ)」も有名です。
その他サフランボルの名産品として、地名の由来になった香辛料のサフランや、スキンケア用品のローズウォーターなどもあります。
トルコ式銭湯・ハマムを体験できる
トルコの伝統文化として有名な銭湯・ハマムを、サフランボルでも体験できます。
ハマムでは、垢擦りや蒸し風呂でのトリートメントを体験するのがおすすめです。
サフランボルでは、ハマムにもオスマン帝国の建築様式が見られます。
ハマムは、オスマン帝国時代における重要な社交場でした。
身体を洗うためだけではなく、噂話からビジネスの話までする大切なコミュニティスペースだったのです。
現在では、昔の時代の雰囲気を感じたり、特別なトリートメントを行なったりするために行くことが多いです。
サフランボルの観光地
- ブラクメンジリス洞窟:サフランボル中心部から約8キロメートル離れたブラク村にある鍾乳洞。中の気温は12〜14℃と、暑い季節に行くのにぴったりです。
- トカトル渓谷:ブラクメンジリス洞窟の近くにあるトカトル渓谷では、パノラマを楽しめます。渓谷にあるクリスタルテラスにはカフェもありますので、休みながら素晴らしい景色を満喫できます。
- ヨルク村:ヨルク村は遊牧民族を中心に栄え、独特な木造住宅が並んでいる静かな村です。宿泊施設もあり、綺麗な通りや自然を楽しめる観光地です。
エリちゃん~