トルコのミートボール「キョフテ」とその9種類をご紹介!
トルコのミートボール「キョフテ」とその9種類をご紹介!
どうも、響です。
ミートボールは好きですか?嫌いな人はいないと言える程、ミートボールは世界のさまざまな国で愛されているでしょう。
色々な国の特別なミートボールがあると思いますが、トルコにもミートボールがあります。しかも、一つだけではなく、トルコ各地域の食文化を反映するいくつかの種類があります。
今回は、トルコのミートボールとその種類についてご紹介します。
トルコのミートボール
トルコはミートボールのことを「キョフテ (Köfte)」と言います。
「キョフテ」は、中東や南アジアに広まっているミートボールやミートローフのような肉料理です。
基本的に牛や羊の挽肉にスパイスやタマネギを加えて、団子状に丸くしたものや平たく形を作り、調理されます。主な材料が変わらなくても、キョフテは約300種類もありますよ!
地域によって、作り方や材料が変わったりして、全く違う味を味わうことができます。
トルコで最も人気なキョフテの10種をご紹介します。
「アンネ・キョフテシ (Anne Köftesi)」
アンネ・キョフテスィは、人気のあるキョフテの一種類です。
「アンネ」は「母」、「キョフテシ」は「~のキョフテ」なので、母が作ったキョフテの意味をし、お母さんたちによく作られる家庭料理のため、そのように名付けられました。
材料は挽肉、パン粉、にんにく、たまねぎ、卵。スパイスのドライミント、パセリ、クミン、塩、こしょうもお忘れなく。
作り方もかんたん!材料の全てをボールに入れて練る。LLサイズのクルミのように丸く形を整えた後、オリーブオイルを引いたフライパンに述べて、中火で焼きます。
お好みで、キョフテをフライパンに並べる前に、真ん中に溶けるチーズを入れて少し味にアクセントを加える事もあります。
「カドゥンブドゥ・キョフテ (Kadınbudu Köfte)」
カドゥンブドゥは「貴婦人の太もも」という意味。貴婦人の太もものキョフテを想像すると、意外と面白いですね。
ボリュームたっぷりで美味しいカドゥンブドゥ・キョフテは、外側がサクサク、内側が柔らかいことで有名で、揚げハンバーグのようなものです。
トラキア地方の名物として知られていましたが、現在は、どこでも作られています。このキョフテの作り方は、アンネ・キョフテシは少し異なります。
普通のキョフテのレシピとの違い:
①別々のフライパンで少しお湯を入れて炒めたお米と牛ひき肉・玉ねぎをボールに入れます。
②生の牛ひき肉、卵、小麦粉、スパイスを入れてよく混ぜます。
卵より少し大きめにして一つずつ一つずつ丸く形を整え、冷蔵庫に入れて少し休ませます。
③丸くしたキョフテを卵とガレット粉に浸して、油で揚げます。
長く満腹感が続きますので、移動の多い旅行には最適ですね!
「イネギョル・キョフテ (İnegöl Köfte)」
イネギョル・キョフテは、ブルサ県のイネギョルという町の有名なキョフテで、名前もその町が由来となっています。
このキョフテは、ラム肉と牛ひき肉を混ぜて作られています。その挽肉にすりおろしたたまねぎと塩を加えて、粘り気が出るまで混ぜ合わせます。
肉の味が大事なので、スパイスはあまり使われません。「良質な肉なら、スパイスをたくさん入れる必要はない」とイネギョルの料理人は言います。
練り込みが難しい場合は、小さじ1杯の重曹も加えます。風味が増すと言われますので、冷蔵庫で一晩寝かせます。
円筒形にして、油をひいたフライパンで、中に火が通るまで焼きましたら、出来上がり!
「ハサンパシャ・キョフテ (Hasanpaşa Köfte)」
ハサンパシャ・キョフテはオスマン帝国の料理一つであり、当時、存在していたある偉い人がその名前の由来だと言われています。
「ハサン」は男性の名前で、「パシャ」はオスマン帝国時代に用いられていた大臣や軍政官に与えられた称号です。
作り方の簡単な説明
①ボウルの形に整えたキョフテを20分くらいオーブン(200度)で焼きます。
②その後、中身の材料(目切りのエンドウ豆と人参)を入れて、上にチーズのマッシュポテトを乗せて、ポテトの色が黄金色になるまでオーブンで焼き続けます。
③サービスするとき、スライスのトマトを器に並べて、出来上がったキョフテをその上に置きます。
④最後に、オリーブオイルとサルチャ(トマトの発酵調味料)で出来たソースをかけて食べます!
「アクチャアバット・キョフテシ (Akçaabat Köftesi)」
もう一つの美味しいキョフテは、トラブゾン県のアクチャアバット名物であるアクチャアバット・キョフテシです。1930年に、アクチャアバットの現地人が発見したレシピです。
当時、町の牧草飼育牛で作られるなど、肉にこだわった料理として人気となり、時間を通して世界中で有名になってきました。
アクチャアバット・キョフテシの重要な特徴のは、子羊の腹が含まれている挽肉で作られていること。
塩コショウ以外のスパイスは含まれないことやにんにくがたっぷり入っていることが、アクチャアバット・キョフテシの独特な味を出している、他のキョフテから異なるポイントです。
「テキルダ―・キョフテ (Tekirdağ Köfte)」
トラキア東部からもう一つの人気レシピがあります。テキルダ―県の名物で、名前もテキルダ―・キョフテと言います。
このキョフテの特徴は中にセモリナ粉が入っていることです。
他のキョフテと異なり、脂肪の多いラムと牛肉の挽肉で作られています。たまねぎ、にんにく、卵、重曹、セモリナ粉を加えて練ります。冷蔵庫で寝かせてから焼いて、食べられます。
※セモリナとは、穀物の製粉で得られる粗い穀粉で、ひきわり小麦とも言われます。
「ダルヤン・キョフテ (Dalyan Köfte)」
普通のキョフテの作り方とは少し違ったダルヤン・キョフテは、実は、イタリアから来た「ポルペットーネ(お団子のようなもの)」が変化してきた料理だと言われています。
ミートローフロールの一類です。中に野菜と卵が入っているため、たんぱく質が普通のキョフテよりも豊富です。
作り方としては、さまざまなスパイスとひき肉をよく混ぜてから、四角の形にしてクッキングシートにのせます。次に、ゆで卵と野菜を入れてから巻いて、オーブンで焼いて食べます。
「チー・キョフテ (Çiğ Köfte)」
チー・キョフテは、昔から食べられている、トルコの伝統的な料理の一つです。チーは「生(なま)」の意味で、チー・キョフテは「生のキョフテ」を意味します。
特にシャンルウルファ県とアドゥヤマン県のチー・キョフテは有名です。地方によって作り方が変わったりするので、トルコの各町においては毎回違う食事体験となります。
昔は、生肉(挽肉)が使われていたため、チー・キョフテと名前が付けられました。しかし、現在、飲食店での生肉の利用は禁止されているルールがあり、チー・キョフテの材料から生肉が抜けられました。
今のチー・キョフテには肉の代わりに、ブルグル(挽き割り小麦)が使われています。合わせて、細かく刻んだたまねぎ、ニンニクとトマト、そしてトマトペーストと色々なスパイスを入れ混ぜて、粘り気が出るまで練って、作ります。
好みに合わせて辛さを調整できます。レタスやラヴァッシュというトルコ風トルティーヤと一緒に食べます。
「イチリ・キョフテ (İçli Köfte)」
いわゆる「トルコ風の揚げ肉団子」のイチリ・キョフテは、ハタイ県、アダナ県とガズィアンテプ県で特に有名となっています。
非常に美味しくて満腹度が高いキョフテの一類で、トルコ料理を代表とする料理の一つ。レモンに似ている面白い形をしています。
生地は水を足しながら捏ねたブルグルとなります。中身は挽肉、たまねぎ、クルミ、パセリなどを炒めたものが入っています。
好みに応じて、中身の材料をブルグルで作った生地で包んで揚げるまたは煮るだけとなります。揚げた方がカリカリな食感が味わえますのでおすすめです。
トルコのキョフテは、ケバブのように、種類がたくさん。
地方、または作り方によって、食感や材料が変わって、色々な味が味わえるので、お口に合いそうなキョフテがありましたら、是非食べてみてください。