文化
2022/08/25

ガジアンテップ:郷土料理を食べながら旅行!

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皆様、こんにちは!
私はTugce(トゥーチェ)です。
今日は私の故郷「ガジアンテップ」を紹介したいと思います。

ガジアンテップとは

ガジアンテップは、トルコ南東部に位置する人口200万人の都市です。(2022年4月現在)

ガジアンテップでは、「郷土料理」と「歴史的な地域」の2つがとても有名。
特に、食に関しては、日本の山形県鶴岡市や大分県臼杵市のように、ユネスコ(UNESCO)の創造都市ネットワークの食文化分野での加盟が認定されています。

それでは、様々な郷土料理や観光地を見てみましょう!

ガジアンテップの郷土料理

ガジアンテップを代表する郷土料理を3つ紹介します

トルコの調味料:サルチャ

トルコの調味料:サルチャ
サルチャとは、トマトやピーマンを粉砕して作る「発酵調味料」です。
ソースのような物で、料理の味付けに使ったり、パンに塗って食べたり、ほとんどのトルコ料理に使用されています。

多くのブランドが既成品のサルチャを販売していますが、最も美味しいのはガジアンテップの女性が作る自家製のサルチャ。

サルチャが作られるのは、トマトが一番美味しい8月です。
トマトペーストとピーマンペーストの2種類があり、ピーマンペーストは甘いピーマンと辛いピーマンを使い分けることで辛さを調節できます。

ガジアンテップ風のサルチャの作り方

  • 何キロものトマトやピーマンを買って洗います。
  • それぞれをみじん切りにしたら、ペースト機でつぶしてピューレにします。
  • ピューレにしたトマトやピーマンを、バルコニーやアパートの屋上で3〜4日間天日干しにします。
    このとき、トマトが腐らないように塩をまぶすのがポイントです。
    辛いピーマンと甘いピーマンは別々に置きましょう。
  • 何度か状態を確認し、汁の粘りが濃くなったら出来上がりです!

味を引き立てたい場合は、辛いのと甘いのを混ぜて食べる人もいます。
ガジアンテップだけでなく、アダナやマルディンなど様々な地域で作られています。

冬の準備:干しナスのドルマ

冬の準備:干しナスのドルマ
ドルマは、ナスやズッキーニなどの野菜の中身をくり抜いて、米やひき肉を混ぜたものを詰めた料理です。

ガジアンテップの女性は、冬にドルマを食べるため、8月や9月にナス、ズッキーニ、ピーマンを干します。
何キロものナス、ズッキーニ、青ピーマンを買ったら、ズッキーニとナスは中身をくり抜き、ピーマンは種をきれいに取り除きます。
太い糸に順番に並べて吊るし、バルコニーに掛けて天日干しします。

ドルマやサルチャはみんなで作るもの。
みんなで一緒に作りながら、母親は娘たちにドルマとサルチャの作り方を教えます。
ドルマやサルチャといった郷土料理を作ることは、文化的なイベントでもあると思います。

甘いものが好きなら:バクラヴァ

甘いものを食べたいのなら、バクラヴァがおすすめ。
「トルコのデザートと言えばバクラヴァ」と言われるほど親しまれている伝統菓子です。
なかでもガジアンテップ・バクラヴァは一番有名。

パイ生地のように、薄く丸めた練り粉を何層にも重ね、生地の間にすりつぶしたピスタチオをたくさん入れるお菓子です。
バターとシロップでとても甘く味付けされています。

日本のラーメン店を想像するとわかりやすいですが、バクラヴァは専門店で作られており、作り方をマスターするためには何年も経験を積まなければいけません。

トルコの祝祭日であるバイラムの時期には、祖母たちが簡単に作れるホームメイド(手作り)のバクラヴァを作ってくれるのが一般的です。

ガジアンテップに来たら、トルコの伝統菓子であるバクラヴァを是非食べてみてください。

メソポタミアから現在への旅

郷土料理に加えてガジアンテップで有名なのは、「歴史的な地域」。

かつてガジアンテップはシルクロードの一部であり、トルコ革命の時には様々な戦争や英雄主義が起きていました。
”メソポタミア文明”の地として古代遺跡が残されているため、歴史的な場所を観光するのが好きなら、ガジアンテップに飽きることはないと思います。

おすすめの観光地

歴史を感じられる観光地や、おすすめの観光地をいくつか紹介します。

市内には美術館や博物館がたくさんあるので観光におすすめです。
「ガジアンテップ戦争博物館」では、独立戦争中に市内で起こった出来事を聞くことができます。

街の中心にある「ガジアンテップ城」も観光地として有名。
ガジアンテップ城は、建設日が不明の非常に古い城です。
城の近くにある「ガジアンテップ考古学博物館」にも寄ってみてはいかがでしょうか。

歴史的な観光地と言えば、ニジプ地区のベルクス村にある「ゼウグマ古都」。
ガジアンテップで最も有名な場所で、メソポタミア文明とヘレニズム文明の両方の痕跡がある珍しい古都です。 
ゼウグマは、紀元前300年に、アレクサンドロス三世がユーフラテス川を渡った場所に設立しました。
ゼウグマの最も有名な絵画作品「ジプシーの娘」は、ゼウグマ・モザイク博物館で展示されています。

自然の中で時間を過ごし、古代文化の芸術を見たいのなら、「イェセメク野外博物館」がおすすめです。
紀元前8世紀頃、イェセメクは近東で最大の採石場と彫刻の工房でした。
ヒッタイトやアッシリアなど、多くの偉大な文明の痕跡を見ることができます。

お土産など買い物を楽しみたい方には、「ベデステン(屋内市場)」や「銅バザール」がおすすめ。
歴史的な市場やショッピングセンターがたくさんあります。

歴史的な観光地とは別に、「おもちゃ博物館」や「エミネ ギョユシュ厨房博物館」もガジアンテップの観光スポットとしておすすめです。

まとめ

今回はほんの一部しか紹介できませんでしたが、ガジアンテップには観光すべき興味深い場所がまだまだたくさんあります。
トルコに来たら、郷土料理や歴史的な観光が楽しめるガジアンテップに是非立ち寄ってみてください!

トゥーチェ・カラポラット

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