さくらんぼの生産量、世界1位はトルコ!?代表的な種類と原産地
さくらんぼの生産量が1位の国は、実はトルコだということをご存じでしょうか?
そこでこの記事ではトルコ産のさくらんぼについて紹介。
さらに「桜とさくらんぼの違い」や「さくらんぼの原産地はどこ?」など、さくらんぼについてあまり知られていない知識についても合わせて解説していきます。
さくらんぼの生産量第1位の国はトルコ!
海外から日本に輸入されるさくらんぼは、約98%がアメリカ産!
実際、「アメリカンチェリー」というさくらんぼは、スーパーなどでよく見かけるおなじみの品種となっていますよね。
しかし、実は2018年におけるさくらんぼの生産量は、世界中でトルコが第1位!
年間約66万4000トンという生産量で、なんと25%もの世界シェアを占めています。
次いで第2位はアメリカで、その生産量は約32万1000トン。続いて第3位はチリで、その生産量は約23万3000トンとなっています。
日本でトルコ産のさくらんぼをあまり見かけないのはなぜ?
世界1位の生産量を誇っているにも関わらず、日本であまりトルコ産のさくらんぼを見かけないのは一体なぜなのでしょうか?
残念ながら、トルコは貿易規制の問題により、日本にさくらんぼを輸出できないというのがその理由のようです。
ちなみに日本のお隣である中国のさくらんぼの生産量は約4万2000トンで15位。一方、日本は約1万6000トンで24位という結果になっています。
日本では全国の生産量のうち、その約75%が山形県産です。
桜とさくらんぼの違い
日本のお花見は世界でも有名な文化で、今や「さくら(Sakura)」という単語は多くの国で通じる言葉となっています。
私も初めて日本でお花見を経験した時は、桜がたくさん咲いた街の景色を見て感動しました。
桜の美しさだけではなく、日本におけるお花見の文化自体も「素敵だな」と感じましたよ。
そんな「桜」と「さくらんぼ」の違いは実の種類にあります。
春に街中で楽しむ観賞用の桜と、食用のさくらんぼでは、実の種類が異なるんですね。
お花見の時に楽しむ、ソメイヨシノなどの桜の実は、酸っぱい、苦い、または渋いなど、味があまり美味しくないので、食用には向きません。
さくらんぼの正しい呼び方は「桜桃」
日本ではすっかり通称となっている「さくらんぼ」。
その由来は、「桜の子ども」を表す「桜の坊」で、それが変化して「さくらんぼ」になったと言われています。
さくらんぼの正式名称は「桜桃」というのですが、何だか「さくらんぼ」の方が、親しみやすくて可愛らしい響きですよね♪
代表的なさくらんぼの種類とその原産地
さくらんぼがなる代表的な桜の種類は、甘果桜桃(セイヨウミザクラ)と酸果桜桃(スミノミザクラ)、そして中国桜桃(シナノミザクラ)の3つとなっています。
甘果桜桃はそのまま生で食べることができますが、酸果桜桃は生で食べるのではなく、ジュース、ジャムやお菓子等に加工されるのが一般的です。
また、さくらんぼの原産地はその種類によって異なります。
例えば、甘果桜桃の原産地はイランからヨーロッパにつながる地域であり、その中にはトルコも含まれています。
その一方で、酸果桜桃の原産地は幅広く、世界の色々なところにあります。その中でもっともよく知られているのが、黒海沿岸側と、イスタンブール周辺です。
このように甘果桜桃と酸果桜桃は、どちらの種類もその原産地がトルコ周辺を示しています。
さくらんぼの発祥地とされる、トルコのギレスン市
実際、多くの出典では、さくらんぼの原産地として現在のトルコ共和国が記載されています。
特に黒海沿岸に位置しているギレスン市は、トルコでも主要なさくらんぼの産地であり、さくらんぼの発祥地だといわれています。
その起源は、さかのぼること紀元前1世紀。
古代ローマの将軍の一人が、現在のトルコの黒海沿岸・ギレスン市で見かけたさくらんぼをローマに持って帰ったことをきっかけに、ヨーロッパをはじめとする世界に広まったとのことです。
このようにさくらんぼは、長い歴史とともにイギリスやドイツに伝わり、そこからアメリカや太平洋を渡って、日本まで広まりました。
日本のさくらんぼの原産地もトルコ?
山形県のほぼ中央に位置する自然豊かな街、寒河江。
さくらんぼの栽培が盛んなことで有名な寒河江市ですが、実はその寒河江市と、トルコのギレスン市は姉妹都市として締結しています。
一説によると、ある時、日本の寒河江市がさくらんぼの起源を探し求めたところ、当時トルコに住んでいた日本人学校の先生から、「さくらんぼの原産地はギレスン市」という情報がもたらされたのだそうです。
それをきっかけに日本の寒河江市は、ギレスン市と友好親善を深めようと、ギレスン市長に姉妹都市締結を希望する旨の文書を送付しました。
その結果、1988年に寒河江市とギレスン市は姉妹都市となりました。
その後はギレスン県から日本にさくらんぼが送られ、寒河江市では多くのさくらんぼが実を結ぶこととなります。
その甲斐あって、現在、寒河江市のさくらんぼの生産量は日本で第1位!
寒河江市とギレスン市、そして日本とトルコの友好関係が深まった心温まる出来事となりました。
そのほかトルコで有名なさくらんぼの生産地とは?
ギレスン市以外にも、トルコでは様々な地域でさくらんぼが生産されています。
例えばイスタンブール周辺のテキルダー県やイズミル周辺も、さくらんぼの名産地と呼ばれていますよ。
テキルダーは私が生まれ育った都市でもあり、生産量が多いのでさくらんぼを安く買えます。
私も昔は夏の時期になると毎日、さくらんぼを食べて過ごしたものです。
ぜひ、トルコの国際さくらんぼフェスティバルに遊びに来てください
ちなみにテキルダーでは毎年6月、テキルダー産のさくらんぼを祝うために「テキルダーさくらんぼ祭り(Tekirdağ Kiraz Festivali)」が開催されています。
この国際テキルダーさくらんぼ祭りは1962年から始まったもので、農家の人々が自分たちの作ったさくらんぼを展示するイベントです。
さまざまな種類のさくらんぼを試食できるため、楽しいこと間違いなしです!
さくらんぼ以外にも、コンサートやパレード、ミス・コンテストなどさまざまな催しものが期間中に開催されます。
トルコに行く機会がありましたら、ぜひテキルダーの有名なさくらんぼ祭りに参加してみてくださいね!
エリちゃん~